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談話室
演出・振付・出演 上野愛実
演出助手 定行夏海 中根千枝
奥まった場所にひっそりと彼女は居た。
柔らかな皮膚のたるみ、浮き上がる歪な背骨。
何かをつぶやいたかと思うと、おもむろに掌を打ち合わせ始めた。
誰の笑い声とも噛み合ない乾いた音。
隙間に落ちてしまった静けさを、たったひとり拍手で迎える。
他人からすれば奇妙だと思われるような行動も、
この談話室では価値あるものとして扱われる。
人生の中で最も希薄な身体と心で過ごしてきた時間も、
信念や価値基準が曖昧になり確認作業を繰り返していた日々も。
どうか必要ないといって切り捨てないでほしい。
これらを解体し、重ね合わせ、再構築していくことが、
自分自身を見つけるための糸口になるから。
上野愛実
Narumi Ueno
幼少よりクラシックバレエを学ぶ。京都造形芸術大学でスタッフワーク・演技・コンテンポラリーダンスを学び、以後様々な立場から舞台芸術に関わる。卒業後ダンスの道に進み、京都を中心に活動。また韓国への短期留学を経験。帰国後「国内ダンス留学@神戸3期」振付家コースに参加。どんな些細なことも疎かにせず、丁寧に手をかけながらも、型にはまらない作品制作を目指す。
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