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「街角・みちみちパフォーマンス」は、6組のアーティストが、新長田の様々な場所や空間でパフォーマンスを繰り広げる企画です。その場所にあった/ある/あるかもしれない《時間・音・息づかい・におい》を探りながら、パフォーマンスに立ち上げる試みです。新長田での日々の営みが照射され、特別な瞬間が露わになる、そのような時間がまちの様々な場所で顔をだします。

2015年10月31日(土)16:00〜

     11月  1日(日)13:00〜/16:00〜

 

場所:新長田エリア各地

料金:無料

予約:不要

参加アーティスト

       街角・みちみちパフォーマンス
  〜6カ所のパフォーマンスを廻るツアー・無料〜

木村玲奈-Reina Kimura-

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photo by bozzo

へー、こんなところに木があったんだ。

この缶はいつからここに在るんだろう。

もー、鳥鳴きすぎ!まだ寝ていたいんだけど。

夜家に帰ると、隣の家から入浴剤のにおい。

あの窓からの景色、見てみたいな。

この扉の重さ、前にも同じような重さの扉開けたことあったっけ。

 

みんなのこんなことって、どんなこと?

 

まずは私の。

次はあなたの。

 

当たり前のことが当たり前じゃなくて、特別なことが特別じゃない。

当たり前のことが当たり前で、特別なことが特別。

 

そんなダンス。

レッツダンス。

photo by bozzo

木村玲奈 -Reina Kimura-

青森市出身、東京在住&神戸時々在住。

4歳より踊り始める。08年~継続中のSioned Huws (UK)の「Aomori Project」では8年間、日本公演、海外ツアー等にダンサー・共同振付として参加。「国内ダンス留学@神戸」振付家コース一期生。環境や言葉においての身体の変化や状態、人の在り方に興味を持ち、現在色々な土地で制作を試みている。12年~自作品「どこかで生まれて、どこかで暮らす。」を神戸、青森、横浜、東京、城崎と移動しながら継続発展中。昨年の街角・みちみちパフォーマンスでは「〇〇商店のとある一日」を発表。その時の出逢い、気付き、感覚はその後、自分の踊り、作品に大きく影響を与えている。再び新長田の街・人と対話しながら作品をつくれることに感謝。そして日々、踊ること、つくること、生きること、模索中。

ショーネッド・ヒューズ-Sioned Huws-

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photo by Gigi Giannella

新長田 ― 日常、記憶、人、場所を切り取ること

 

2014年の横浜で、奄美と韓国の踊り、新長田に住むダンサーと出会い、一体さらに幾つの踊り、歌、音楽、文化的な物語がこの一つの地域に存在するのかと驚いた。私たちはどのように一つの場所から他へ移動するのだろうか、私たちの‘Home’である身体こそ、私たちの内面的な風景である。人と場所の記憶、衣装、写真の被写体、日常のなかの細部のダンス、町中での子供の遊び、i-podのお気に入りの曲、さあ踊ろう。ひとつの社会的な文脈の中、準備して共有するその食事、着替えるときのその動き、その声すらも。心の中にあるものを表現するため、一つの動きを他者へ渡そう、踊りによる街のお祝いである。

ショーネッド・ヒューズ -Sioned Huws-

1965年ウェールズ生まれ。近年、ウェールズとロンドンにて、ダンサー、振付家として活動。1988年から1990年まで、ニューヨークのマース・カニンガムスタジオでダンスを学ぶ。2008年、石川流津軽手踊り師範、石川義野に手踊りを、また長谷川三絃会より津軽三味線、民謡を学ぶ。そこでヒューズは、ダンサーが背中を床に向け、津軽手踊りの要素を取り入れた踊りを創作し、知覚、記憶、個人、場所に焦点を当て、身体的動作の自覚を通じて感じるこの世界で、小さな細部を繰り返す体系によって、予期せぬものを許容することを意図している。

photo by Jun Matsuyama

長屋耕太-Kota Nagaya-

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カツカツと堅いコンクリートの道を歩く。

かつて人の熱気に満ちていた商店街。

白く明るい人工の光が、がらんどうな道を照らしている。

光のつくる輪郭が鋭利に街の姿をうつしだす。

 

ふと横から気配がした。

立ち止まって目を向けた先に、陰のグラデーションが続いている。

クリーム色と茶色のマンションの隙間。

その奥のたまり醤油のような陰の中で何かが動いているのがみえる。

 

私は、身体をのりだしている自分に気づいた。

私たちが普段、足早に歩く中で通りすぎている場所。

路地や空き地、閉店した店。

今回、私が注目するのはそんな隙間の世界です。

普段見逃しているものには何かがひそんでいます。

知っていて、気づかない何か。通りすぎている何か。

photo by Jun Matsuyama

長屋耕太 -Kota Nagaya-

1984年東京生まれ。

小学校から高校までの8年間、野球部に所属。

京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科 卒業。

舞台記録写真、公演制作を通して人間の身体の可能性を知る。在学中は「モーリ•マスク•ダンス」(演出:毛利臣男)シリーズ出演の他、伝統芸能石見神楽や和太鼓を習う。卒業後社会人を経て、NPO法人DANCE BOX「国内ダンス留学@神戸」に参加。身体と空間の変容に興味をもち、振付家•ダンサーとして活動中。

ttu

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「新長田を履き倒れる(仮)」 

 

【街を身体化する試み】

昨年末、日本橋から日光街道を歩いた。なぜだかわからない。歩かなければならないということだけははっきりしていた。結論からいうとかつて宿場町と呼ばれた町たちの面影はなく、一里塚は殆ど滅亡し、強いて言えば、煌々と光る生暖かい便座を構えたコンビニエンスストアが唯一の救いだった。大阪は食い倒れ、京都は着倒れ、神戸は履き倒れという言葉がある。靴の町であるという。この度、わたしたちは作り手である前に旅行者だ。大前提としてわからない、ことからはじまる。まずは、未知なる道を歩いてみる。それから形にする第一歩として地図を作る。その上に立ってみる。

何が起こるかわからないが、何か出会いのする予感のする方へ。シンプルなことからはじめていきたい。 

ttu

 

東京・中延のシェアアトリエ 『インストールの途中だビル』の片隅で、「日常」に新しいスイッチが入る演劇をデザインする。2011年12月発足から、毎回作品に合わせてキャスト・スタッフをオファーするプロデュース公演制をとる。元となるテキストを分解して、ワークショップを行いながら作品を展開していくスタイル。素材と場所をかけあわせて起こる化学反応を遊びながら、創作活動を行う。2013年5月、福岡演劇フェスティバルFFAC企画 創作コンペティション『 一つの戯曲からの創作をとおして語ろう!』 vol.4最優秀作品賞受賞。

遊合芸能 親舊達 チングドゥル

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新長田本町筋に突如現れたスタジオ・長田教坊(きょばん)。

阪神淡路大震災で被災し長田を離れたパクウォンが20年ぶりにこの地に根を張った。

そんな彼の元に能登半島のある少年がチャングを学びにやって来た。

坂本佗助(わびすけ)。

小3の時から神戸までチャングとリュックを背負って通い続け、今は中学生。

 

素朴な佗助は長田という土地に色んな刺激を受ける。多感な時期の佗助の音色。

そして長田に教坊を設立したパクウォンと相方の趙恵美の音色。

その音色には必ずその時その時の時代背景がインプットされている。

 

新長田本町筋長田教坊で踊り出す音魂を全身で感じてほしい。

 

※教坊とは、朝鮮半島高麗時代から楽人や妓女たちが雅楽や俗楽を学ぶ機関を指す

パクウォン 

1995年阪神淡路大震災を契機に演奏活動を開始。

在日コリアン独自の感覚を活かした表現を追求する傍ら、各地でのサムルノリワークショップや後進の指導も行なう。

2006年日韓両国の伝統芸能を遊合(融合)させた「遊合芸能 親舊達チングドゥル」を結成。2010年神戸長田文化賞受賞。2015年長田教坊(ながたきょばん)設立。

趙恵美 

9歳から舞踊を始め、日本・韓国で様々な公演に出演。

現在は在日コリアンダンサーとして朝鮮と韓国舞踊に軸を置き創作活動を行いつつ、新しい芸術世界を作り上げようとしている。

・・・の踊り子

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辺境の地から、さっそうと現れたふたなりはにわり。それは鬼か土蜘蛛か、ひるがえってまれびとか。いやいやそれは、薔薇の精ならぬ薔薇の性。今晩の舞踏会に伴だってくれる方をあなぐっております。殿方でも奥方でも構いませぬ。私を舞踏会に連れて行ってというお方、ハレ舞台への誘ぎ誘み、お待ち申しております。

・・・の踊り子

 

山陰・山陽の温泉街・キャバレー・スナック・旧ストリップ小屋などで活動する、旅芸人ならぬ旅ダンサー「…の踊り子」。ジャパニーズばなれしたビューティフルボディとエロティックなダンスを引っさげ、セクシー且つ健全、シリアス且つコミカルなダンスショウを展開。老若男女問わず、笑いと淫らな気分へ誘うダンス&ショウは現代のアメノウズメとの呼び声も高い

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